と、日本代表が活躍すると「外国人」が注目されます。
日本代表というなら日本人であるべき。外国人がいるとしても2人ぐらいまでじゃない。
これじゃあ、応援する気になれない。という人もいるかもしれません。
が、個人的には、外国人選手がいるからこそ日本代表を応援したくなります。
ラグビーで国(地域)の代表になれる条件は下記のいずれか。
これは世界的に共通のルールで、日本代表だけのものではありません。
こうしたルールなので、外国人選手は日本だけでなく自分が生まれた国の代表になることもできたわけです。
ただし、ある国の代表になると、基本的にほかの国の代表にはなれなくなってしまいます(例外あり)。
上記の規定が2022年1月1日から適用されるようになりました。
日本だけではなく世界的に変更されています。
日本代表にいる外国人選手には高校生のときに日本に来てずっと日本でプレーしているという選手もいます。
2015年と2019年のW杯でキャプテンを務めていたリーチ マイケル選手もそうです。
自分は日本でプレーヤーとして育ててもらったのだから、日本代表としてプレーしたい。
そう思って、母国の代表ではなく日本代表を選んでくれたわけです。
生みの親より、育ての親を選んでくれたようなものです。
親の立場である「日本」としては、こんなにうれしいことはありませんよね。
外国人選手をあまり応援できないというのは、育ての親が「あなたは血がつながってないから、ホントの子じゃないんだよね」と言ってるようなものです。
考えられないですよね。
国歌斉唱で君が代を歌い、日本のためにカラダを張ってプレーしている選手に対して、「あなたはホントの子じゃない」なんて言えますか?その気持ちが信じられません。
日本人が外国人選手よりも日本人選手により親近感を覚えるのは当然と言えば当然です。
自分により近い人のほうが応援したくなる気持ちも分かります。
それは、日本代表の中に自分の知り合いや家族がいたほうがいないより親近感がわくのと同じ。知り合いがいない日本代表だって応援しますよね。
そもそも、日本代表は日本人でなければならないというのはアイヌの人に対しても失礼。
その考えだと、ハーフの人や、クォーターの人はどうゆう扱いになるのでしょうか?
日本を代表して戦っている選手を分け隔てなく応援する。
それがラグビーの応援の仕方です。
個人的には、実の子もかわいいですが、生みの親でなく育ての親を選んでくれた血の繋がっていない子だって、実の子以上にかわいいと思う気持ちがあります。
私は、そんな気持ちで外国人選手も応援しています。
2023年ラグビーW杯の日本代表メンバーで外国出身選手はこちら。
ポジション | 選手名 | 出身国 | 出身校(日本の場合のみ記載) |
---|---|---|---|
PR | クレイグ・ミラー | ニュージーランド | |
PR | シオネ・ハラシリ | トンガ | 目黒学院高校→日本大学 |
PR | 具 智元 | 韓国 | 日本文理大附属高校→拓殖大学 |
PR | ヴァル アサエリ愛 | トンガ | 正智深谷高校→埼玉工業大学 |
LO | サウマキ アマナキ | トンガ | |
LO | ワーナー・ディアンズ | ニュージーランド | 流経大柏高校 |
LO/FL | ジャック・コーネルセン | オーストラリア | |
LO/FL | アマト・ファカタヴァ | トンガ | 大東文化大学 |
FL | ベン・ガンター | オーストラリア | |
FL | ピーター・ラブスカフニ | 南アフリカ | |
FL | リーチ マイケル | ニュージーランド | 札幌山の手高校→東海大学 |
CTB | ディラン・ライリー | オーストラリア | |
WTB | ジョネ・ナイカブラ | フィジー | 摂南大学 |
WTB | シオサイア・フィフィタ | トンガ | 日本航空石川高校→天理大学 |
WTB | セミシ・マシレワ | フィジー | |
WTB | レメキ ロマノ ラヴァ | ニュージーランド |
ほかに、李 承信(SO)が在日韓国人で兵庫県出身(大阪朝鮮高校→帝京大学)で、松島 幸太朗(FB/WTB)は南アフリカ生まれで日本に移住し、出身校は桐蔭学園高校です。(敬称略)
ラグビーの場合、「外国人」選手といっても「助っ人」ではなく、高校から日本でプレーしていた選手も少なくありません。日本代表の前キャプテンだったリーチ マイケルもこのパターンです。