ラグビーを見るときに知っておきたいのがゲインラインというものです。
そういう名前の線がグランドに引いてあるわけではなく、プレーの目安となるラインのこと。
スクラムやラインアウトなどでプレーが再開した場所からゴールラインに平行に引いたものがゲインラインです。
キックオフのときはセンターラインがゲインラインとなり、スクラムから試合が再開するときは、スクラムの中心からゴールラインと平行に引いた線がゲインラインになります。
ラグビーは相手のインゴールにボールをグランディングする(地面につける)ことで点が入ります。ということは、前に進むことが点につながるわけです。
プレーが始まった場所から見て、ボールが前に進んだか?
この基準となるのがゲインラインです。
ラグビーはセットプレーから次のセットプレーまでが一連の流れとなります。
このときに注目したいのがゲインラインとボール保持の関係。
次の4つのパターンに分類されます。
この4パターンの中で理想は(ア)。
ゲインラインを越えて、ボールを保持しているのであれば、その攻撃は成功です。
例えば、自陣10メートル付近でのスクラムから何回か攻撃して、相手陣10メートル付近での自軍ボールのスクラムとなったのであれば、その攻撃は上手くいったといえます。
難しいのは、(イ)と(ウ)の扱い。
どちらのほうが良いとは一概に言えません。
一般的には自陣のゴール前では(ウ)よりも(イ)を重視します。
得点されないようにするために、まずは陣地を押し戻しておくという考え方ですね。
そこでキックを選択するというわけです。
キックはゲインラインを簡単に越えられますが、相手ボールになる確率が高いプレーです。
そこで、ボール保持を重視するチームの場合は、自陣からでもパスで攻めていくことになります。どちらが正解ということもなく、時間帯や得点差によっても変わります。
ゲインラインに着目してみると、こうしたことが分かります。
知っておくとラグビー観戦が一段と面白くなるので注目してみてください。