
ラグビーのなかで特徴的なプレーのひとつがスクラムです。日常会話の中でも「スクラムを組んで一緒に頑張りましょう」みたいに使われますが、そもそも、スクラムって…?
そこでスクラム関連のルールについてカンタンにまとめてみました。
まず、どんなときにスクラムが組まれるかというとプレーを再開するときです。
具体的には、軽い反則があった場合やボールが密集から出ないとレフリーが判断したとき。
ちなみに、重い反則の場合はペナルティキックで再開。
タッチ(グランド外)に出たときはラインアウトとなります。
スクラムを組む人数はルールで8人と決まっています。
前から3人、4人、1人のフォーメーションです。
一番前の三人がフロントローと呼ばれ、プロップ(1番、3番)とフッカー(2番)に分かれます。相手と直接組み合うことになるので、スクラムの優越を決める重要なポジションです。
この3人の中の真ん中にいるフッカーには相手を押す以外に重要な役割がもうひとつあります。
それは、スクラムの中に投入されたボールを足で自チーム側にかきだすこと。
スクラムハーフが入れたボールはどちらのチームが足でかきだしてもルール上はOKです。
ただし、ほぼ投げ入れた側のボールとなります。
その理由はフッカーとボールを投入する位置の関係。
スクラムハーフは自チームのフッカーが手前に来る方向(攻める方向に向かって左側)からボールをスクラムに入れます。そうすることで、相手よりも先にボールを足でかきだすことが出来るからです。
これを奪う方法のひとつはかきだす前にスクラムを一気に押すこと。
ハーフがボールを入れた瞬間にスクラムを押すことで相手チームからボールを奪うことができます。ココ一番でやるビッグプレーのひとつで、大きなチャンスになります。
ルール上、ボールは真ん中に入れなければならず、ボールを入れる前にスクラムを押すことは反則(アーリープッシュ)なので、こうしたプレーが生まれます。
スクラムで重要なのは前5人と呼ばれるフロントロー+ロックの2人。
この5人だけでスクラム練習を行うこともあります。
バックローと呼ばれるほかの3人(フランカーとナンバーエイト)はスクラム後のプレーに備えなければならないので、スクラムへの押しがどうしても弱くなることがあります。
会場で見ていてもあまり押してないなと思えるフランカーやエイトがいます。
もちろん、それでもスクラムが優位であれば問題ありません。
8人全員で押しているか、前5人だけで十分か。
そうしたことに着目してみてみるのも面白いです。